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横溝正史■犬神家の一族●1 [書]

横溝正史■犬神家の一族●1
●2021.06.06

先日wowowの番組表を見ていたら、横溝正史の金田一耕助シリーズの放映があるのをみつけた。
今迄も結構放映されているが、どうも見る気が起こらず、見ていなかったのだけれど、今回は見ようかと思っています。まぁ、見るなら予習でもしようかと思い読み返しています。
で復習の為、まとめようかと思いました。
先ずは『犬神家の一族』から

2021.06.06■横溝正史■犬神家の一族●1.jpg


2021.06.06■横溝正史■犬神家の一族●2.jpg

古いです。¥340と記載されています。もちろん古本です。発行は昭和50年の第12刷です。初版が47年、3年で12刷ってすごいと思うのですが、その時代はどうだったのかな?

<登場人物>

●犬神佐兵衛
信州財界の巨頭・犬神財閥の創始者。
乞食同様の境涯で転々と放浪。那須神社の拝殿の床下で倒れている所を神官の野々宮大弐・晴世夫婦に助けられ、育て教育も受ける。「犬神佐兵衛伝」では書かれていないが大弐と衆道の契りがあったと噂される。(佐兵衛は美形)大弐の斡旋で製糸工場に勤める。程なく独立し自分の工場を持つ(資本は大弐が出した)日清・日露戦争、第一次世界大戦後の国力回復時に生糸産業が業績を伸ばし、犬神製糸会社は業績を伸ばし日本一流の大会社に成長。大弐の死後、忘れ形見の祝子に婿養子を斡旋したが、夫婦共に子供・珠世が成人する前に死亡した為、犬神家に恩人の孫・珠世を引き取る。
生涯正妻を持たず3人の側室を持つ。それぞれに松子、竹子、梅子の子供有り。
昭和2×年2月18日死亡(享年81歳)佐兵衛の遺言状が問題となり事件が起こる。

●松子
佐兵衛の長女、佐清の母

●竹子
佐兵衛の次女。寅之助と結婚し、佐武、小夜子の子供有り。

●梅子
佐兵衛の三女。幸吉と結婚、一人息子は佐智。

●佐清
松子の一人息子。戦争に出征。ビルマより便りがあり、生存は確認されているが、復員時期は不明。美形。

●佐武
竹子・寅之助の息子。小太り、衝立のような体型。尊大な面構え

●佐智
梅子・幸吉の一人息子。華奢。落ち着きがなく、軽薄で狡猾そう。

●珠世
野々宮大弐・晴世の孫。絶世の美女。

●小夜子
竹子・寅之助の娘で佐武の妹。佐智に好意。

●野々宮大弐
那須神社の神官。若い妻晴世とは関係は持てず、佐兵衛と衆道の関係を持つ。

●野々宮晴世
大弐の妻。佐兵衛と不倫の関係を持ち、祝子を生み、大弐との子供として籍を入れ育てる。珠世の祖母

●祝子
晴世の娘で晴世の母。

●青沼菊乃
佐兵衛が50代の時に寵愛した女性。静馬の母。松子より若い?正室にと考えたようだが、3人の娘たちに苛め抜かれ、富山の親戚に身を寄せ、その後静馬を養子に出し、他の人と結婚。

●静馬
青沼菊乃・佐兵衛の息子。菊乃と富山に行き、津田家に養子、その後何度か戦争に出征。


●猿蔵
那須神社で育てられ菊作りの名人。恩人の娘・珠世のそばで珠世を守る。

●古館恭三
犬神家顧問の弁護士。

●若林豊一郎
古館弁護士事務所の所員。珠世に好意有り?金田一耕助に犬神家に関しての調査を依頼。一連の犯人により毒煙草を仕込まれ金田一との面談直前に死亡。


<古館弁護士に託された犬神佐兵衛の遺言状>

一、犬神家家宝の斧(よき)、琴、菊(犬神家の全財産、全事業の相続権)は次の条件のもと野々宮珠世に譲られる。

一、珠世は佐清、佐武、佐智の3人より配偶者を選ぶ。他に配偶者を選ぶ場合は斧、琴、菊の相続権は喪失する。

一、珠世は遺言状が公表後3カ月以内に配偶者を選ぶ。選ばれた相手は拒否した場合、犬神家の相続に関する権利を放棄する。三人ともが拒否もしくは死亡の場合は何人との結婚も自由。

一、珠世が遺言状公表以前もしくは公表後3カ月以内に死亡の場合は、犬神家の全事業を佐清が相続し、佐武、佐智は事業経営の補佐をする。しかし全財産は公平に5等分され、その5分の1ずつを佐清、佐武、佐智に与える。残りの5分の2は青沼菊乃の一子静馬に与える。分与を受ける物は分与額の20%を犬神奉公会に寄付する。

一、犬神奉公会は公表より3カ月以内に青沼静馬を捜索発見する。期間内に消息不明もしくは死亡の場合は彼の得るべき全額を犬神奉公会に寄付する。但し内地、外地での生存が確認された場合は公表より向こう3年間犬神奉公会で保管し、帰還後与える。帰還しない場合は犬神奉公会に納める。

一、珠世が斧、琴、菊の相続権を喪失、公表前か公表後3カ月以内に死亡の場合において、佐清死亡の場合犬神家の全事業は協同者の佐武、佐智に譲られ、同等の権力を持ち、犬神家の全事業を守り育てる。但し佐清の遺産分与額は青沼静馬にいく。佐武、佐智死亡の場合も同じく青沼静馬にいくものする。佐清、佐武、佐智3人とも死亡の場合は、全事業、全財産は全て青沼静馬にいくものする。

要するに最初は全事業、全財産は珠世の掌中に最後に置いては青沼静馬にいくように遺言されている。
佐清、佐武、佐智はいとこのうち一人だけ生き残り、珠世、静馬が死亡した場合においても、自分一人で全事業、全財産を掌握できることはできない。青沼静馬の分は犬神奉公会に寄付になっている。

犬神家の家系図は(文字が小さいのでクリックして拡大して下さい)

2021.06.06■横溝正史●犬神家の一族 家系図●3.jpg


今日は登場人物と犬神佐兵衛の遺言状と犬神家の家系図のみです。


犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)

犬神家の一族 金田一耕助ファイル 5 (角川文庫)

  • 作者: 横溝 正史
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 1972/06/12
  • メディア: 文庫








6月1日より営業再開に伴い仕事に復帰しています。
平日は物販に関しては営業時間の短縮はなしです。そのかわり6月20日迄の土日は休業です。
混雑はないですが、リバウンドというか様子見、営業再開を待っていたのか、まぁまぁ忙しい状態です。
それよりも去年に比べ5月は雨が多かった為に運動不足+年齢の為か、久々の仕事は疲れました。
今月はまだ休みが多いのでその間に体力を戻さないといけません。

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コメント 2

sknys

映画『犬神家の一族』(1976)は小太りの復員兵(あおい輝彦)に違和感あり。
ダイエットしとらんのか!‥‥とツッコミを入れたくなります^^;

『皆川博子随筆精華II』(河出書房新社 2021)に『犬神家の一族』(講談社漫画文庫 2001)が紹介されていました。
ささやななえこの『獄門島』(小学館 1978)は別コミで読んだ記憶がありますが、つのだじろうが『犬神家の一族』を描いていたとは!‥‥ミステリではなく、ホラー仕立てなのでしょうか?
by sknys (2021-08-17 20:24) 

華龍

●sknysさん、こんばんは。
私も「小太り佐清だ」と思ってしまいました。イメージでは、戦争から帰ってきた時は細いって思ってましたから。
つのだじろうの「犬神家の一族」は読んでみたいです。
wikiってみたら、横溝正史シリーズ書いている様なので、みつけたら読んでみます。
by 華龍 (2021-08-23 02:11) 

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