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坂本龍一■commmons Schola vol.1■J.S.Bach [音+書]

坂本龍一■commmons Schola vol.1■J.S.Bach

坂本龍一がかなり前より監修し発行している「commmons schola音楽の学校」というのがあるのですが、最初の目標は30巻の予定だったようですが、現在はvol.19迄しかでていないのかな?NHKのEテレでも放送していました。放送時はしっかりみていたのですが、本の方はつい最近まで買っていなかった。ずっと欲しかったのですが、手を出していなかった。取り敢えず最近買ったのは、買い逃したくない「J.S.Bach」と「Jazz」、この2冊だけです。ちょっとずつ買い足していこうとは思うのですが、なんだかんだと他の物に目が行ってしまって、後回しになってしまいます。
で、今日はその2冊のうちの1冊、
「commmons Schola vol.1 J.S.Bach」の紹介を

schola■1●J.S.Bach.jpg


まずはこちらを
commons schola名誉教授:坂本龍一の案内(前編)→https://youtu.be/A73Mjl0LD7A
commons schola名誉教授:坂本龍一の案内(後編)→https://youtu.be/iGvYYgAXItY
commonsの紹介ページ→https://www.commmons.com/schola/schola1.html

この本はCDもついてます。収録曲はcommmonsのサイトでも載っていますが、本の最初に詳細が記されています。CDは全14曲約70分です。紹介動画でも案内していましたが、推薦盤も載っていて、私なんかまんまと引っ掛かり、検索し、もうすでに1枚購入してしまっています。
本の中身は曲の解説込みで、総合監修・選曲・執筆:坂本龍一、と選曲補・執筆:浅田彰、小沼純一、3人の対談形式で、欄外に人物や専門用語の解説も入っています。


1.カンタータ第140番「目覚めよ、とわれらに声が呼びかける」~コラール
ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス 他[1983年録音]
カンタータとはバロック時代の多楽章楽曲の事です。弦楽器の前奏から、声楽が入る綺麗な曲ですが、有名な曲なので、タイトルは知らなくても、大概の人は耳にしたことがある曲です。説明でもありますが、きれいなポリフォニー(多声音楽)で歌のパートと楽器のパートが独立したメロディできれいなハーモニーになっています。

2.カンタータ第147番「心と口と行いと生活が」~コラール
ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス 他[1984年録音]
コラールは簡単に言えば、賛美歌です。バッハは都会ではなく田舎の教会で来る日も来る日も賛美歌を作曲し続けたそうです。

3.マタイ受難曲~コラール「血潮したたる、傷だらけの御頭」
ウィレム・メンゲルベルク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管 他[1939年録音]
かなり古い録音ですが、ザ・賛美歌という感じで荘厳なハーモニーです。
本の中の解説で面白い内容が載っていました。“グレゴリウス賛歌”の由来になったグレゴリウス1世が北の蛮族と言われたゲルマン民族が3度や6度の差をつけて歌うハーモニーが野蛮だと、多旋律のハーモニーは1神教のキリスト教的ではないので禁止だったと。その後、完全5度は神の様に完全で透明に響くから許可された。3度、6度、2度7度は不協和音とされた。
※5度→ドとソ、3度→ドとミ、6度→ドとラ)

4.平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第6番
グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)[1972年/1973年録音]
バッハの有名な「平均律クラヴィーア曲集」からです。作曲された時代の楽器を使って(ピリオド楽器)演奏活動をされたグスタフ・レオンハルトのチェンバロ演奏です。現在はピアノ演奏の方が多いですが、バッハの生きていた時代にはまだピアノはなく、チェンバロやオルガン用だった。“平均律”に関しては、色々あるようでうすが、バッハは1オクターブを12等分し、合理化し、鍵盤楽器でも移調しやすくしました。(平均律に関しては、長所・短所があり、その問題も本の中では話されています)

5.ゴルトベルク変奏曲~アリア
グレン・グールド(ピアノ)[1981年録音]
私もこれは持っています。グレン・グールドは最初の55年録音とこの81年録音があり、81年の方はかなり落ち着いた感じです。私個人的には55年録音の方が好きかもしれない。
本の中に面白い話が入っていました。元々この曲は不眠症の貴族がゴルトベルクというお抱えのミュージシャンにバッハに1曲作ってもらって習ってこいと言われて、それで書かれた曲だそうです。不眠の慰めの曲が偉大過ぎる曲になってしまった。と。

6.無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番~シャコンヌ
塩川悠子(ヴァイオリン)[1989年録音]
以前ユーディ・メニューインの記事の所で紹介した曲です。私のブログのサイド・バーでも紹介している位好きな曲です。でも長いし難しい曲だというのは素人の私でもわかる程の曲です。バッハはよくもまあ、4弦のヴァイオリンに和音だらけのこの作曲をしたなと思います。演奏としては、私はユーディ・メニューインの力強い演奏の方が好きです。

7.無伴奏チェロ組曲 第1番~プレリュード
藤原真理(チェロ)[1982年録音]
初めてチェロのソロ曲を聴いたのですが、これ、ものすごく心地良いです。恥ずかしながら、この曲を電車の中で聴いていて、1駅乗り過ごしてしまった事がある(それも出勤時だったので、大慌てした)。巻末の推薦盤に入っているCDが紹介されているので、その内に買おうかと思っている位です。

8.2つのヴァイオリンのための協奏曲~ヴィヴァーチェ
ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン) 他[1976年/1978年録音]
曲名の通り、2つのヴァイオリンの掛け合いの様な演奏がすごくきれい。この曲は絶対に欲しいと思って本の巻末を調べたら、限定盤だった。なので、色々試聴してから、購入しようかと思っています。音色は重要なので演奏家によって違うのでね。

9.管弦楽組曲 第2番~バディヌリ(スウィングル編曲)
スウィングル・シンガーズ
スウィングル・シンガーズはもうすでに買ってしまいました。巻末に載っていたCDとは違いますが。アカペラのコーラスグループで、この曲はソプラノのスキャットで歌っているのがすごい。本の中の対談でバッハはどんな楽器でアレンジしても良い。と。このスウィングル・シンガーズはバッハを楽しく聴けます。この曲を聴いて思い出したのが、小学6年の時にエレクトーンの発表会用に先生がドヴォルザークの「ユーモレスク」をスウィングにアレンジしてくれました。エレクトーンってポピュラーミュージックばかりが目立ちますが、その先生は私にスウィングやジャズを教えてくれた。そこのヤマハの教室にリズム感のいい子がいたのですが、その子にはサンバやボサノバの曲を弾かせていました。

10.音楽の捧げもの~3声のリチェルカーレ
グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)[1974年録音]
音楽の捧げものは3曲続きますが、これはチェンバロの独奏です。この曲はフリードリヒ2世がバッハに与えたテーマによって作曲された曲だそうです。言い伝えによるとバッハは王の前で即興演奏したらしい。王自身もフルートの名手だったそうです。

11.音楽の捧げもの~6声のリチェルカーレ(ヴェーベルン編)
ピエール・ブーレーズ指揮ベルリン・フィル管弦楽団[1993年~1996年録音]
この曲はウェーベルンがオーケストラ様に作曲したものをブーレーズが指揮したものです。

12音楽の捧げもの~トリオ・ソナタ~ラルゴ
オーレル・ニコレ(フルート)、カール・リヒター(チェンバロ/指揮) 他[1963年録音]
本の解説にバッハはクライアントである王がフルートの名手だったので王が演奏できるように作曲したのではないかと。確かにフルートが印象的です。

13.フーガの技法~コントラプンクトゥス1
フレットワーク
フレットワークはヴィヨールという古い弦楽器で構成されているグループで室内音楽用の楽器でチェロなどに比べると響きが違うのと音量が違うそうです。演奏はかなり難しいみたいですね。以前フレットワークを何かで聴いて、バッハの3枚組は購入済みです。このブログで紹介したっけ?と思っていましたが、書いていませんでした。そうだ「耳の記憶」に入っているので少し紹介していました。

14.フーガの技法~コントラプンクトゥス14
フレットワーク
最後はバッハの最後の作品で未完の曲ですね。なので、途中でプツっと切れます。途中B-A-C-H(シ♭-ラ-ド-シ)と進むのが有名です。




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