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昭和史1:帝銀事件① [史]

今日は、62年前の1月26日に起こった事件の事を

【帝銀事件】
【事件発生】
1948年1月26日
【場所】
東京豊島区 帝国銀行(後の三井銀行、現三井住友銀行)椎名町支店
【内容】
銀行の閉店後の3時過ぎに東京都の赤印、達筆で防疫消毒班と書かれたの腕章をつけ『厚生技官 医学博士 松井蔚 更生予防局』の名刺を持った50歳前後の衛生課員が裏口より入来、「近くの家で集団赤痢が発生した。」「感染者がこの銀行に来た」、「GHQが行内を消毒する前に予防薬を飲んでもらいたい」と行員、用務員とその家族、合計16名を集め、予防薬と称し、青酸化合物を飲ませ、12名を殺害。現金16万円、小切手を奪って逃走。
【犯人像】
年齢45~50歳前後、身長5尺2寸(約167cm)、痩せ型、頭髪は丸刈り、服装はグレーのコート、靴は赤いゴム長、落ち着きのある、知識階級のような印象
【逮捕】
8月21日松井氏と名刺交換をした、テンペラ画家の平沢貞通を逮捕
【判決】
死刑
【平沢貞通】
死刑を執行されることなかったが、拘置所より出る事は叶わず、1987年5月10日肺炎の為八王子医療刑務所で95年の生涯を閉じる。








この事件、今も誰が真犯人だったのか、色々な憶測が出ています。

第731部隊(大日本帝国陸軍関東軍防疫給水部本部(通称石井部隊)に属していた人物ではないか?という説がかなり多い。
理由は、まず行動が落ち着いていたので、人を殺すことに慣れているのではないか?となると戦後の事もあり、軍人ではないかという説。そして、使用された毒物が最初の発表だと青酸化合物という事だが、青酸と何との化合物なのかが不明。日本の医療従事者ではわからないらしい。第731部隊では細菌戦に備えて、毒物を研究していたという説がある。もしくは軍人が捕虜の辱めを受ける前の自決用の遅効性の毒の研究していたという。第731部隊では人体実験をおこなっていたという説もあり、(満州で反日、抗日の運動家やスパイ、捕虜を『マルタ』と呼び、人体実験していたと言う噂)その時の要領で毒物を飲ませたのではないか?そして医療器具ケースが、戦場などに持ち運び用ととして使っていたものに類似。そして、ピペット(スポイト)。この帝銀事件で使用されたというピペットは駒込型という形をしていたらしく、細菌研究所や軍関係の研究所で使用していた形と類似。その上、行員達に飲ませる時、犯人が自分で見本を示したが、犯人は毒物が効かず、逃走している。これには色々な説があるが、飲んでいたふりをしていた、あらかじめ中和剤を飲んでいた、ピペットに細工をしていた、薬の入ったビンにからくりがほどこしてあった。等の説があるが、軍の研究所では、青酸は空気に触れると炭酸ガスと化合し、表面より無害な薬液に変化することから、空気と遮断するために油を入れていたらしい。となると、もし、犯人が自分の分の薬液を同じビンより摂取していたのなら、表面の無害な油の部分だけを摂取し、自分はその油を飲んでいたなら、青酸化合物を飲まずにすむ。これもかなり危険な事だが、以前人体実験を行った時、相手を怖がらせない為に同じような方法と取っていたのであれば、慣れているのではないか?等の理由により、警察では第731部隊に捜査の目を向けていたらしい。
では、なぜ、医療関係者でも、研究者でもない、毒物とは無縁な画家の平沢貞通が逮捕されたのか?

(次の記事に続きます)

参考文献


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  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/12
  • メディア: 文庫




小説帝銀事件 新装版 (角川文庫)

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  • 作者: 松本 清張
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2009/12/25
  • メディア: 文庫



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