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坂本龍一 選■耳の記憶 前編 [音]

坂本龍一 選■耳の記憶 前編

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この1、2年、クラッシック音楽の模索をしています。まずは子供の頃から好きな曲があったバッハから入ろうと思っていて、好きな曲の入っているCD1枚と、わからないので適当に選んだ1枚とを聴く。
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で、以前紹介しましたヘルムート・ヴァルヒャに進み、
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その後坂本龍一が「ファミリーヒストリー」で紹介していた「THE BUDAPEST STRING QUARTET」を買い、
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やはり坂本龍一のお気に入りの物は私好みの物が多いと思い、グレン・グールドを買ったら、
GLENN-GOULD■3枚.jpg

すっかりハマってしまいました。で、次はどう進む?と思ったのですが、世の中にはとんでもない量のクラッシック音楽があるので、やはりここは坂本龍一先生に勝手にお伺いをたてようと思い、まずYou Tubeで坂本龍一が以前NHKでやっていたscholarを見て情報収集。でyoutubeって横にお薦めが出るでしょ。あれに、坂本龍一が他の人とバッハについて対談しているのがあって、そこで紹介していた、フレットワークってのが気になって調べて購入。古楽器のヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)らしいです。ヴァイオリンやチェロよりも楽器本体の厚さとかが違うのかな?響きが違います。音量も違い、室内音楽向けとの事。
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(これ、最初は1枚買おうとしたら、それぞれはもう売切れていたので、ジャケットは違うけれど3
枚組があったので購入した)
どうも私は交響楽団より、ソロやデュオ、トリオ、クァルテット等各個人それぞれの演奏が際立つ方が好みだな。とは気付いていたのですが、取り敢えず他のも聴きたいと思い、上記の『坂本龍一選 耳の記憶』ってのがあるのを知っていたので、購入しました。雑誌・婦人画報で掲載していたものがブックレットとしてついています。坂本龍一が子供の頃から聴いていた音楽を耳の記憶として紹介しているものです。偏っているのかもしれませんが、色々入っていました。3枚組で、ブックレットを読みながら聴きました。私の様なクラッシック初心者には向いていますね。紹介している曲が入っているCDもブックレットの最後に掲載していました。
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なので、次に何か買おうと思う時、作曲者、演奏者両方わかるようになっていました。
まずは
Disc-1
●1.J.Sバッハ インヴェンション第一番ハ長調BWV772
グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
この曲はヘルムート・ヴァルヒャのチェンバロで聴いていました。オルガンワークス13枚組の最初の1曲目だったので。坂本龍一は左利きなので、他の右手メインの曲と違い、この曲は左手が右手と同様に重要だったので、すごく嬉しかったそうです。

●2.フレデリック・ショパン 子守歌変ニ長調作品57
 マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)
すごく綺麗なメロディと優しい演奏です。子守歌ですからねぇ。これ聴きながら眠る子供はどんな子供に育つのでしょうね。この曲、TVCMにも使われていたのかな?メロディは知っていました。それとも誰かが演奏していたのを聴いていたのかしら?

●3.ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466から第一楽章
 フリードリヒ・グルダ(ピアノ)、クラウディオ・アバド指揮、ウィーン・フィルハーモニー楽団
すごく華やかで、明るい曲を楽しんで演奏している印象です。

●4.ヨハネス・ブラームス 3つの間奏曲作品117間奏曲変ホ長調作品117-1
 グレン・グールド(ピアノ)
この曲はグレン・グールドの坂本龍一セレクション(バッハ以外の方)の3曲目にも入っていました。すごくしっとりと弾きこんでいます。ブラームスの晩年の曲だそうです。

●5.ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第30番第1楽章
 ヴィルヘルム・バックハウス(ピアノ)
この曲は有名ですね。曲名は知らなくても、ほとんどの方がどこかで耳にしている曲ですね。私も好きです。坂本龍一曰くこの曲はベートーヴェンらしくないそうです。私はそんなに詳しくないので、らしくないかどうかは判断できませんでしたが。

●6.モーリス・ラヴェル 弦楽四重奏曲ヘ長調第1楽章アレグロ・モデラート-トレドゥ
 アルバン・ベルク四重奏団
この曲は、ブダペスト弦楽四重奏団の方で聴いていました。すごく爽やかな草原のようなイメージの演奏です。

●7.グスタフ・マーラー 交響曲第10番嬰ヘ長調から第1楽章
 ピエール・ブーレーズ指揮、クリーヴランド管弦楽団
何というか物語感のある壮大な曲って感じですね。正直言って、マーラーは知りませんでした。どこかで聴いているのかもしりませんが、記憶にはとどめていませんでした。

●8.クロード・ドビュッシー 弦楽四重奏曲ト短調作品10から第1楽章アニメ・エ・トレ・デシデ
 アルバン・ベルク四重奏団
この曲もブダペスト弦楽四重奏団ので聴いていました。哀愁のある曲です。すごく好きなメロディが入っている曲なんです。クラッシックの曲はどこかで聴いていても、曲名や作曲者を知らない場合が多いですよね。

●9.クロード・ドビュッシー 映像第1集から第2曲ラモードをたたえて
 アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(ピアノ)
これは可愛さのあるメロディから、複雑なメロディに変わり、なんとも言えない雰囲気なんですが、ザ・ピアノ曲って感じですね。坂本龍一の解説によると演奏のミケランジェリは譜面の細部まで丁寧に明晰に演奏し、難しい曲も優しい曲に聞こえる演奏だそうです。

Disc2
●1.ビル・エバンス マイ・フーリッシュ・ハート
 ビル・エバンス・トリオ
クラッシック音楽ばかりの中で珍しくJAZZの名曲です。JAZZは全く抵抗なしというか好きです。私は子供の頃からエレクトーンを習っていたのですが、小学校4年~中学3年まで習った先生がYAMAHAの講師らしくないというか、私に色んな曲を弾かせてくれました。小学校6年の時にクラッシックの有名な曲『ユーモレスク』を先生がアレンジして、自筆の譜面をくれたのですが、それをみせて、この曲をswingに変えて弾くように指導し、それを発表会で弾きました。小6でswingって今から考えれば超~生意気かも。その先生、前の年にはプロコルハルムの『青い影』のレコードを買わせ、聴きこんでから弾くように指導、その後色々弾かせてくれたのですが私に一番合うのがJAZZだったみたいで色々弾かせてくれました。なのでJAZZは身近な音楽。譜面を見て弾くことは習いましたが、もっとアドリブ等を真剣に習いたかったですね。高校生に入ってJAZZの得意な先生を紹介してもらい習いに行ったのですが、あまり相性が良くなかったのか、記憶にないんですよね。この曲ももちろん知っていましたが久々に聴き、心地良かったです。

●2.フランツ・シューベルト ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調D.960から第1楽章
 ヴァレリー・アファナシエフ(ピアノ)
教授の解説曰くこの方の演奏は特異らしく、すごく遅く弾くらしい。この曲を演奏している他の方のスピードが私はわからないので、きっと私はこの曲を遅いものとしてインプットしてしまうかもですね。曲自体は綺麗なメロディという表現が似合います。清々しい感じです。全体的には清々しいのですが、物語感のある長い曲なので、低音で想像力を掻き立てる場面もあり。しかし、28分12秒もあり、途中寝てしまいそうでした。

●3.ヨハネス・ブラームス クラリネット五重奏曲ロ短調作品115から第1楽章
 レオポルト・ウラッハ(クラリネット)ウィーンコンツェルトハウス四重奏団
古い録音だけど、カッコいい始まりです。1951年の録音のようです。印象的な始まりですね。クラリネットという楽器は普段身近にある楽器ではないので、聴きなれない音色ですね。この哀愁漂う弦楽器にクラリネットがすごく優しく優雅に聞こえます。そしてこの曲のこの弦楽器、好みですね。教授の解説では「北国の人」といくくりで、雪で閉鎖された場所で暖炉に当たりながら静かに生活をするイメージとの事。確かに外は雪が降っていそうな感じです。

●4.ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番ハ短調から第1楽章
 グレン・グールド(ピアノ)レナード・バーンスタイン指揮コロンビア交響楽団
壮大な始まりです。覚えやすいメロディが基礎になっていますが、すごい拡がり様で構成された交響楽団との協奏曲です。解説を見てみると、教授は譜面を買って聴きこんで音の重ね方や技術的な事を勉強したようです。ほんと主旋律はわかりやすいので、こうまで拡がるんだと思ってしまいます。グレン・グールドのピアノも優しく綺麗です。

●5.J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集第1巻BWV846-BWV869 24の前奏曲とフーガ第4番嬰ハ短調
グスタフ・レオンハルト(チェンバロ)
響きのあるチェンバロでの演奏です。ヘルムート・ヴァルヒャのオルガン・ワークスにも入っていました。
聴き比べると、ヴァルヒャの方が力強い感じを受けたかな。チェンバロの音色は荘厳な感じですね。パイプオルガンとは違う荘厳さが感じられます。

●6.ガブリエル・フォーレ レクイエム作品48からⅥわれを許したまえ
 シャルル・デュトワ指揮 モントリオール交響楽団
解説によるとレクイエムは死者に対するミサ曲だそうです。キリスト教徒でない私はレクイエム=葬送曲と単純に思っていましたが、“われを許したまえ”と入っているので、意味のある曲ですね。

Disc3
●1.ロベルト・シューマン ピアノ五重奏曲変ホ長調から第1楽章
 ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)ブダペスト弦楽四重奏団
ピアノ+ストリングス・クァルテットですが、ピアノ五重奏曲というのは結構少ないそうです。私個人としては、この曲に関してはピアノより弦楽器の演奏の方が好きかなぁ。

●2.クロード・ドビュッシー 組曲『子供の領分』から第3曲人形へのセレナード
 アルトゥーロ・ベネゲッティ・ミケランジェリ(ピアノ)
可愛く綺麗な曲です。子供が弾く曲ではなく、子供に聴かせるために作った曲のようですね。そりゃそうだ、子供が練習で弾くには難しいと思います。でも確かに子供に聴かせたい曲だわ。

●3.フレデリック・ショパン 幻想曲ヘ短調作品49
 ヴラド・ペルルミュテール(ピアノ)
この曲、幻想曲、短調・・・だなぁと思うのですが、あるメロディに引っ掛かりがあり、解説読んだら・・やっぱりと思ってしまいます。曲の冒頭が中田喜直作曲の「雪の降るまちを」とそっくり。中田喜直はショパンが大好きだったようで、意識的だったみたいです。でも最初は幻想曲って感じですが途中からわりと明るい夢のような感じになりますね。

●4.モーリス・ラヴェル ソナチネから第1楽章 
 マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
私の数少ない聴いた中でラヴェルの曲はどちらかと言うと女性的な感じを受けていたのですが、これは特にそう感じました。教授もこの曲の解説では女性的と表現していました。特にこれは演奏も女性だったから特に感じたのかもしれません。

●5.エリック・サティ ジムノペディ第1番
 ジェローム・カルタンバック指揮 ナンシー歌劇場交響楽団
この曲は有名過ぎて説明の必要はないと思いますが、巷に流れているのは大体ピアノソロが多いと思います。これはドビュッシーが交響楽団用に編曲し演奏しているのでまた違った印象を受けます。

●6.フランツ・シューベルト 4つの即興曲作品90D899第4曲変イ長調アレグレット
 アルトゥール・シュナーベル(ピアノ)
シューベルトはザ・ピアノ曲って感じですね。解説では作曲に関して説明が入っています。どうもシューベルトはメロディが溢れており主旋律が引き立たないとの事。このアルトゥール・シュナーベルの演奏は19世紀的らしいです。20世紀と比べる程の耳は持っていませんが、頭に刻んでおきます。

●7.ジョン・ダウランド 涙のパヴァーヌいにしえの涙
フレットワーク
フレットワークはCDも購入しましたが、バッハのみだったので、これは知りませんでした。ブックレットの最後をチェックすると配信限定の曲だったようです。すごくしっとりとした、哀愁のある曲です。ヴィヨールはヴァイオリンのような響きではないですが、室内音楽用の楽器だと聞いて納得する優しい音色です。

●8.ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト セレナード第10番変ロ長調K.361「グラン・パルティータ」から第1楽章
 ピエール・ブーレーズ指揮 アンサンブル・アンテルコンタンポラン
この曲はモーツァルトの管弦楽曲だそうですが、ここに入っているのは12の管楽器と1つの弦楽器という編成での演奏です。音色は優しくコケティッシュな表現もあります。名手揃いの楽団のリハーサルは1回が普通のようですが、ブーレーズは30回もリハーサルをしたようです。

●9.ヨハネス・ブラームス 4つのバラード作品10から第4曲ロ長調
 アルトゥーロ・ベネゲッティ・ミケランジェリ(ピアノ)
これはクラッシック初心者の私には、ん?と思う部分がありました。長調と短調が入れ替わり入ってくるので、中々不安感が掻き立てられる感じですかね。解説によると“長調と短調が行ったり来たりする曲調を持ち、ロマン派の特徴が顕著です。”との事。そうかロマン派の特徴かと教えられました。

3CDの私なりの感想と少しの説明を紹介しました。これ、前編なので、後編も頑張って記事にする気はあります。

正直感想を書くより、ブックレット見ながら曲名を入力するのにパワーが要ります。この年齢になると当然老眼が入っており、ド近眼の私は遠近両用の眼鏡(外出時は遠近両用コンタクト)を使用していますが、小さすぎる文字の場合、近眼の私は裸眼の方が見やすい。しかし、PC画面の入力は裸眼では無理なので、眼鏡を着けたりはずしたりするので中々面倒ですね。職場でのお客さんで、70越えた女性の方でコンタクトやレーシックの手術ではなく目にレンズを入れる手術をした方がいるのですが(詳しくはわかっていないのですが)「楽になったわよぉ」と軽くおっしゃっていましたが、勇気のある方だなぁと感心していまいました。裕福な家の奥様なので、手術の金額を聞く勇気もない私でしたけど。
























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