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グレングールド■バッハ ゴールドベルク変奏曲 [音]


GLENN GOULD■BACH THE GOLDBERG VARIATION
グレングールド■バッハ ゴールドベルク変奏曲

少し前にも書きましたが、長年色々な音楽を聴いてきた割にクラッシックには中々手が出せないでいたのですが、唯一子供頃から好きなバッハはやはり聴きたくなり、少し前にヘルムート・ヴァルヒャのパイプオルガン、チェンバロのCDを購入し聴いていたのですが、やはり好きなピアノの音色で聴きたいと思っていたのですが、誰の演奏が自分に合うのか全くわからなかった。そういう時は私の好きな坂本龍一の意見を参考にして聴き始めようと思い、坂本龍一チョイスと思ってまずこれを

GLENN-GOULD■坂本龍一セレクション.jpg


坂本龍一セレクションのグレングールドのCDって2枚あったのに、間違えてバッハ以外の方のを買ってしまった。まぁ、グレングールドの演奏は好きなタイプだったのでそれはそれでいいのだけれど、こっちはわざとバッハをはずした方なのでどうしてもバッハが聴きたくなり、取り敢えずグレングールドを調べたら「ゴールドベルク変奏曲」が有名だとわかったので、まずそっちを購入することに。

GLENN-GOULD■ゴールドベルク変奏曲(55年モノラル録音).jpg


これは1955年録音のモノラルでした。グレングールド23歳の時の演奏です。私の持っていたクラッシックのピアノの演奏のイメージとは違いすごく聴き易い。何が違うのかと思ったのですが、たぶんピアノのタッチ、特にスタッカート(1音1音跳ねたようなタッチ)の使い方なのかなぁ?曲自体は知っていたのですが他の人の演奏はあまり印象に残る演奏ではなかったので、詳しくはわからないのですが、やはりタッチだと思うんです。女の人の演奏でもスタッカートはあるし、ジャズの演奏者等は力強いタッチだと思うのですが、女の方だと鍵盤に指を置いている時間が男の方より長くなってしまうと思う。これは指の力の差だと思うので、どうしようもないし、それはそれでどちらも長所、短所はあると思う。特にこのグレングールドは23歳の若い時で若い時特有のタッチなのかもしれない。1981年の49歳の時にこの「ゴールドベルク変奏曲」のデジタル録音盤があるのですが、Youtubeで聴き比べがあり、聴いてみたら、やはりタッチ変わっていました。まぁ年齢と共に解釈も変わるだろうし、当然ですけれどね。それと、これはwikiよりの引用ですが、
【パルスの継続】
グールドは、パルスの継続という独自の演奏法を志向した。ここでのパルスとは、リズムの一定の基準のことであり、パルスの継続とは、楽曲全体をこのパルスによって束ねたうえで、即興的あるいは感情的なリズムの変化やルバートを排することである。ただし、これはリズムの硬直化やアゴーギクの排除を意味するものではなく、基本的なパルスを設定して、それを分割したり、倍加させることは可能である。グールドは、リズムの硬直化に対して懸念さえ表明しており、この点においてロックミュージックやミニマリズムに対して否定的であった。さらに、一部の楽曲では各楽章を通して可能な限りテンポを統一しようとする試みも行っており(その一例が後述のバーンスタインと意見を異にしたブラームスの協奏曲1番である)、この点もまたパルスの継続への志向の一つと考えることもできよう。こういった演奏姿勢は、コンサートをドロップ・アウトしたことともあいまって、評論家の間では、伝統破壊であるとか、アンチ・ヴィルトオーソ的であるなどと評されたが、グールドの晩年には、パルスの継続への志向が功を奏し、音楽全体の統一感がより顕著になり高く評価されるようになった。

専門用語があるので、
※ルバート
テンポ・ルバート は、訳せば「盗まれた時間」という意味であり、本来的には音符の音価の一部を奪い、他の音符に付与することを意味していた。したがって全体のテンポは変化しなかった。19世紀以降ではこの概念は退化して、柔軟にテンポを変えるという意味で用いられるようにもなった。
※アゴーギク
アゴーギク(独:Agogik)とは、テンポやリズムを意図的に変化させることで行う、音楽上の表現の一つ。ディナーミク(強弱法)との対比で速度法、緩急法とも言う。通常、同じ速度記号が適用されている間に行われ、テンポの揺らぎがその速度記号の示す範囲を大きく超えることはあまりない。ディナーミクと同じく、度合いは演奏者の裁量に任されている部分が音高や音価に比べてやや大きいため、演奏者にとって重要な表現方法のひとつであるが、ディナーミクと違って音価そのものに影響を及ぼしやすいので濫用は避けられることが多い。
日本では、俗に「(テンポの)伸び縮み」と呼ぶことがある。
※ヴィルトオーソ
私解釈で簡単に言えば天才演奏家。バロック時代の音楽家は自由に演奏される事を前提に記譜していたらしいのですが、バッハのみ意図的に楽譜を固定しようとしていたそうです。だからバッハに傾倒していたグレングールドはアンチだったのかもしれないです。

正直ヴィルトオーソの演奏は素晴らしいものですが、聴く側の好みで好き嫌いがあると思うのです。音楽の統一性での聴き易さはあると思います。

ゴールドベルク変奏曲→https://youtu.be/GH-AVPVdYuM
1955年、1981年聴き比べ→https://youtu.be/fJ59eJXb29A

で、結局まだグレングールドのバッハは一枚しか聴いていないので、今度は間違えずに坂本龍一セレクションのバッハ編購入して聴いてみます。(実はもう注文済み、まだ手元に届いていないだけ)


グレン・ハーバート・グールド Glenn Herbert Gould
1932年生まれのカナダのピアニスト。7歳にして王立の音楽院に合格し音楽理論、オルガン、ピアノを学ぶ。13歳でオルガン奏者デビュー、14歳でピアニストデビュー、王立音楽を最年少最優秀で卒業、簡単に言ってしまえば、天才ですねぇ。32歳の時のコンサートを最後に演奏会からは身を引き、録音やラジオ等の放送媒体に活動を移す。50歳で脳卒中が原因で死去。

早すぎますね。


グレン・グールド 坂本龍一セレクション

グレン・グールド 坂本龍一セレクション

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ(SME)(M)
  • 発売日: 2008/12/24
  • メディア: CD




グレン・グールド 坂本龍一セレクション バッハ編

グレン・グールド 坂本龍一セレクション バッハ編

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2009/12/02
  • メディア: CD




J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲(55年モノラル録音)

J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲(55年モノラル録音)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2016/12/07
  • メディア: CD



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